はじめに
株主優待は「お得」「楽しい」というイメージから、投資初心者にも人気があります。
しかし、実は資産形成を目的とするなら株主優待はおすすめできないという視点もあります。
本記事では、株主優待をおすすめしない理由を5つに絞って解説。
優待に惑わされず、賢く資産を増やす投資戦略を一緒に考えていきましょう。
1. 優待のために無理な投資をしがち

「この優待が欲しいからこの株を買う」といった動機で投資していませんか?
本来、投資は資産を増やすことが目的。優待に目を奪われると、リスクの高い銘柄や自分に合わない投資をしてしまう可能性があります。
✅ 失敗例
- 飲食店の優待が欲しくて購入 → 株価下落でトータル損失
- 生活圏で使えない優待をもらって放置 → 実質ゼロ円の価値
2. 優待は突然廃止・改悪されるリスクあり

優待は企業の好意的サービスであり、法的義務はありません。業績悪化や株主還元の方針変更により、突然の廃止・改悪が多発しています。
✅ 例
- オリックス:2024年優待廃止発表
- JT:2023年優待廃止
株価下落の引き金になることもあるため、優待目当ての投資は非常に不安定です。
3. 利回りは実質的に低く、配当株の方が得なことも

優待利回りは魅力的に見えますが、実際は使う人によって価値が変動する「変動利回り」です。一方、配当は誰でも現金で受け取れる「固定利回り」。
✅ 比較例(100株保有)
- 優待株:配当1%+優待利回り2%(実質利回り3%)
- 高配当株:配当4%(安定的な現金収入)
→ 確実にリターンを得たいなら、高配当株の方が有利な場合が多いです。
利回りやメリット・デメリットの比較
比較項目 | 株主優待株 | 高配当株 |
---|---|---|
受取方法 | モノ・券など | 現金 |
利回り | 優待利回り(変動) | 配当利回り(固定) |
手間 | 管理が必要 | 不要 |
廃止リスク | 高い | 低め |
NISAとの相性 | 悪い | 良い |
4. 優待の管理が面倒&使わないと損
優待は郵送対応・期限管理・利用手続きなど、意外に手間がかかります。
また、使用期限切れや「使い道がない優待」で無駄になるリスクも高いです。
✅ 管理コスト
- 優待到着のたびに確認&使用
- 家族分も管理する場合はさらに煩雑
→ リターンを得るために、実は“労力”が必要です。
5. NISAと相性が悪い

NISA口座では配当金や売却益が非課税になりますが、優待は税金と無関係。
つまり、NISA枠で優待株を買うと、非課税の恩恵を最大限活かせません。
✅ 賢いNISA活用法
- 配当・成長重視の銘柄で「非課税メリット」を最大化
- 優待はNISA以外の口座で少額楽しむのがおすすめ
優待投資のデメリットまとめ
デメリット | 内容 |
---|---|
投資戦略のブレ | 優待目当てに銘柄選びが偏る |
廃止リスク | 突然の優待終了で損失リスク |
利回り低下 | 配当・値上がりより劣ることも |
管理の手間 | 優待の管理・受取が面倒 |
NISA非効率 | 優待で非課税枠を使うのは損 |
株主優待をどう活用すべきか?
株主優待を完全に否定するわけではありません。
ただし、資産形成の中心に据えるのは非効率。優待はあくまで「生活の楽しみ」や「おまけ」の範囲で活用するのが賢い選択です。
ちなみに、我が家はディズニーのチケットがほしいため、オリエンタルランドの株を家族全員が持っています。
オリエンタルランドの優待の詳細はこちら
まとめ
- 株主優待はリスクや手間を伴い、資産形成には不向き
- 優待目当ての投資は本来の目的を見失う原因になる
- 配当重視・トータルリターン重視の長期投資が資産形成の近道
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